【2025年版】初心者向けマザーボード完全ガイド|B760/Z790/B650/X670の違いと選び方

【2025年版】初心者向けマザーボード完全ガイド|B760/Z790/B650/X670の違いと選び方

2025年10月5日

🧩 CPUやGPUに目が行きがちですが、実はマザーボード(Motherboard)こそ自作PCの“土台”。すべてのパーツがここに接続され、データと電力のハブとして機能します。この記事では、完全初心者でも迷わないように役割・サイズ規格・チップセットの違い・スロットの見方・メモリ速度・つまずきやすいポイントまでを一気に整理。筆者が実際に使っているB760マザボ実例も交えて解説します。


👉関連記事
第三回:ゲーミングPC向けおすすめGPU・グラボまとめ
第五回:PC冷却のすべて

🧠 マザーボードの役割とは?

マザーボードはPC全体をコントロールする司令塔。CPU・メモリ・GPU・SSD・電源・ファンなど、あらゆるパーツのやり取りがここで行われます。

パーツ 接続箇所(例) ポイント
CPUCPUソケット(Intel=LGA1700 / AMD=AM5 など)対応ソケットが一致しないと物理的に装着不可
メモリDIMMスロット(DDR4 / DDR5)規格は混在不可。本数・最大容量も要確認
GPUPCIe x16 スロット最上段がCPU直結。帯域と物理強度に注目
SSDM.2(NVMe)/ SATAM.2の本数・世代(PCIe4/5)で速度・拡張性が変わる
電源24ピン(メイン)+8ピン(CPU)CPU補助電源の挿し忘れに注意
冷却FAN / AIOポンプ端子・RGB端子本数と配置で静音性・温度管理が変わる

📐 マザーボードのサイズ(フォームファクタ)

サイズはケースの適合・拡張性・価格に直結します。初心者はバランスの良いMicro-ATX(mATX)がおすすめ。

規格サイズ目安特徴
ATX約30×24cm拡張スロット豊富。ハイエンド向け・大型ケース
Micro-ATX(mATX)約24×24cm拡張性と価格のバランス◎。初心者に最適
Mini-ITX約17×17cm超小型PC向け。拡張性は低いが省スペース

⚙️ チップセットの違い(Intel / AMD)

チップセットは機能と拡張性の土台です。USBやM.2の数、OC対応などが変わります。

🔵 Intel(LGA1700世代)

チップセット特徴向いているユーザー
B760コスパ重視。ゲーム・配信に必要十分i5〜i7中心の汎用ゲーマー
Z790OC対応・拡張性最強・高速メモリ対応が手厚いハイエンド・長期運用・拡張重視

🟥 AMD(AM5世代)

チップセット特徴向いているユーザー
B650価格性能比◎。PCIe 5.0対応もありRyzen 5〜7のミドルレンジ構成
X670高耐久・高冷却・拡張性最強クラスRyzen 7〜9、クリエイター・上級者

🎮 グラボ(GPU)を刺すスロットにも注目

GPUはPCIe x16(最上段)に装着するのが基本。ここはCPU直結で帯域が最大です。大型GPUが増えているため、金属補強(Steel Armor等)の有無やスロット間隔も要チェック。配信でキャプチャカード等を増設する場合、下段スロットが塞がれない構成計画が重要です。

  • PCIe x16:GPU用のメインスロット(最優先)
  • PCIe x4 / x1:LAN/USB拡張/キャプチャ等の拡張カード向け
  • 補助:重量級GPUはGPUホルダーでたわみ防止

💾 メモリ(RAM)の規格と速度:DDR4-3200 / DDR5-5600の意味

DDR4とDDR5は互換性ナシ。マザボ側の対応規格に合わせる必要があります。「DDR4-3200」「DDR5-5600」の数字は動作クロック(MHz)=転送速度の目安。数字が高いほど速いですが、体感差はゲームよりも編集/レンダで出やすい印象です。

  • 迷ったら:公式対応速度 or マザボQVLに合わせる
  • 安定重視の目安:DDR4-3200 / DDR5-5600
  • 高速メモリはBIOSでXMP(Intel)/ EXPO(AMD)を有効化

🧱 実例:筆者の使用ボード(B760)

MSI B760M Pro-A/D4(mATX・DDR4)を実運用中。Core i7-14700K+RTX 4060 Ti構成で配信・編集・ゲームとも安定。M.2×2、VRMヒートシンク、価格も手頃で初自作〜中級の定番として非常にバランスが良いです。

💡 おすすめマザーボード(価格帯別・2025)

価格帯モデル主な特徴対応
〜15,000円ASUS PRIME B760M-A D4シンプル・扱いやすい・DDR4Intel 第13〜14世代
〜20,000円MSI B760M Pro-A/D4拡張性・安定性バランス◎・DDR4Intel 第13〜14世代
〜25,000円ASRock B760M PG RiptideNVMe×2・高耐久・RGBIntel 第13〜14世代
〜30,000円GIGABYTE B650M DS3HAM5・DDR5・高冷却Ryzen 7000系
30,000円〜ASUS TUF GAMING X670E-PLUS最上位クラス・拡張性◎・DDR5Ryzen 7〜9

⚠️ 初心者がつまずきやすいポイント(チェックリスト)

  1. CPUソケット不一致:LGA1700 / AM5など、対応表を必ず確認
  2. DDR4/DDR5取り違え:溝位置が異なるため物理的に挿さらない
  3. ケースサイズ不一致:ATX/mATX/ITXの対応をケース側で確認
  4. M.2の刺し位置:CPU直結(上段)とチップセット側で性能差あり
  5. CPU補助電源の挿し忘れ:24ピンだけで満足しない(8ピン必須)
  6. BIOS未更新:新CPU対応の有無を販売ページでチェック
  7. フロントパネル配線:+/-の向きとピン配置をマニュアルで確認

📚 まとめ:こう選べば失敗しない

  • ソケットメモリ規格(DDR4/DDR5)をまず揃える
  • 用途に合わせてチップセットを選択(コスパ=B760/B650、拡張=Z790/X670)
  • サイズはmATXが扱いやすく、初心者に最適
  • GPUは最上段PCIe x16へ。補強・間隔・干渉も事前確認
  • メモリ速度はDDR4-3200 / DDR5-5600あたりが安定。XMP/EXPOを活用

[pc_series_nav]