「電源はワット数だけ見ればOK」――実はこれ、初心者がやりがちな落とし穴。
電源ユニット(PSU)はPCの“心臓”で、容量・品質・配線しだいで安定性や静音性、寿命まで変わります。
本記事では、失敗しない電源選びと見た目も冷却も良くなる配線テクを、丁寧に解説します。
💡 筆者の実例: Core i7-14700K + RTX 4060 Ti 構成で
玄人志向 KRPW-GK750W/90+(750W Gold)を採用。静音・安定・配線の取り回しの良さで満足度高め。
👉関連記事
第五回:PC冷却のすべて
第七回:メモリとストレージの選び方
FF14のプレイ&配信も快適!Core i7-14700K+RTX 4060 Tiで組んだ自作PC
目次
⚡ 電源ユニットの基礎知識
- 役割: すべてのパーツに安定した電力を供給。品質が悪いと、フリーズ・突然の再起動・寿命短縮の原因に。
- 容量の目安:
- RTX 4060〜4070:650〜750W
- RTX 4080〜5080:850W〜
- 80 PLUS認証: 変換効率の目安。Bronze < Silver < Gold < Platinum < Titanium。
Gold以上は発熱が少なく静音化に寄与、電気代も抑えやすい。
🔋 ワット数の考え方: “今の構成 + 将来のGPUアップグレード” を見越して
100〜150Wの余裕を持たせると安心。余裕があるほどファンも回りにくく、静かになります。
🏷 電源選びのチェックポイント
- 容量に余裕を持たせる: 最大消費電力ギリギリはNG。静音・寿命の両面で不利。
- フルモジュラー推奨: 使うケーブルだけ挿せるので配線が劇的にスッキリ。
- 信頼メーカー: Seasonic / Corsair / Cooler Master / 玄人志向(GOLD以上)など。
- 新規格の確認: 12VHPWR / 12V-2×6 対応や、ATX 3.0準拠かどうかもチェック。
🧵 ケーブル管理の基本とコツ
1️⃣ 裏配線ルートを最大活用
- 24ピン・8ピン(CPU)・PCIe(GPU)・SATAは背面ルートでまとめる。
- フロントI/OやRGBケーブルは短く曲げすぎない。断線・接触不良の原因に。
2️⃣ 風の通り道(エアフロー)を確保
- 底面・前面は吸気、背面・上部は排気が基本。
- GPUファンの前をケーブルで塞がない。“ファン前は空ける”が鉄則。
3️⃣ 固定は「やりすぎない」
- 結束バンドは要所だけ。メンテ性を考えるとマジックテープ式が便利。
- 余ったケーブルは背面の空きスペースへ。電源シュラウド内に逃がすのも◎。
底面吸気ファン×2を使うため、電源ケーブルは徹底して背面へ。
風路を塞がないだけで温度・騒音が目に見えて改善しました。
風路を塞がないだけで温度・騒音が目に見えて改善しました。
💡 見た目を整える+αアクセサリ(必要な人だけ)
| アイテム | 効果 | 価格目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 180°Uターン電源コネクタ | GPU補助電源を背面へ逃がし、景観&エアフロー改善 | 約1,300円 | コネクタ規格と向きの適合を必ず確認 |
| GPUホルダー(ARGB) | グラボの垂れ防止+ドレスアップ | 約1,500円 | 軽量GPU(例:4060 Ti)なら必須ではない |
| スリーブ延長ケーブル | 見た目が映える&取り回し改善 | 約2,000円 | 長すぎると風路を塞ぐので注意 |
💰 節約派メモ: 本当に不要なら無理に買わなくてOK。特に10GbE LANカードやUSB増設などは用途次第。
回線や機器が未対応ならコストの無駄になりがちです。
回線や機器が未対応ならコストの無駄になりがちです。
🧯 トラブル防止チェックリスト
- [ ] 24ピン・8ピン(CPU)・PCIe(GPU)が最後まで奥まで入っている
- [ ] ケーブルがファンブレードに触れない位置で固定
- [ ] 余りケーブルは背面で結束し、風路を塞がない
- [ ] サイドパネルを閉めてもケーブルに無理なテンションがかからない
- [ ] BIOSで電圧・ファン制御が正常(異常回転音がない)
🧩 まとめ
- 電源はPCの心臓。容量に余裕+信頼ブランドで安定&静音を実現。
- フルモジュラーと裏配線で見た目も冷却もアップ。
- アクセサリは必要な分だけ。風路を塞がず、メンテ性を確保。
💡 次回は、仕上げに効く「外観・ライティング・メンテナンス」編へ。
RGBの活かし方や、ほこり対策・定期メンテで“長く快適”を叶えます。
RGBの活かし方や、ほこり対策・定期メンテで“長く快適”を叶えます。
[pc_series_nav]
